アナログキャプチャ最終章(後編)

キャプチャまではできるようになったので、今度はエンコード環境を整える。作業の各工程でいろんなソフトを使い分けていたので、記憶がかなり朧気になった今となってはどんなツールとかソフトを使っていたか中々思い出せない。旧PCのバックアップデータを探し回ったら色々手掛かりが見つかってきて、動画編集の解説サイトなども参考に現行バージョンで整備した結果、使うソフトは用途ごとに以下のような感じに。

・編集ソフト AVISYNTH2.6

・avsエディタ AvsPmod

・x264エンコード Simple x264 Launcher

・映像と音声をmux(mkv形式) MKVToolNix GUI

 

AVISYNTHで主に使うフィルタも見直したが、結局以前から使用していたもので落ち着いた。

・ゴースト・リンギング低減 LGohst

 調整がしやすくて使いやすい。

・2Dnr PMD

 他のフィルタより優れているかどうかは知らないが、効果は悪くない感じがしている。fPMDという高速化した亜種もあったが、AVISYNTHのバージョンと合わないのか使えなかった。

・3Dnr Convolution3DYV12

 これも同じく使っていて特に問題なさそうなので。

・ シャープ化 Msharpen

 シャープ化は輪郭がどぎつくなりそうで使用をためらっていたが、NRをいくつもかけると画面がぼけるのは気になっていたので、今回から軽く掛けてみることにした。

 ・クロスカラー低減 使用せず

 これまではBifrostというフィルタを使っていたが、HD化してキャプチャするとクロスカラー自体があまり目立たず、誤動作による弊害の方が大きいので、この系統のフィルタは基本的に使わない方向で行くことにする。

 

音声データについては元々無圧縮PCMのまま処理していたので特にこれといった事もない筈だったが、LDのデジタル音声出力44.1kh/16ビットに対して、キャプチャした動画の音声データが48kh/24ビットになっていた。この変換をアンプでやってるのかINTENSITYでやってるのかはよく分からない。で、24ビットのままだとソフトによってはうまく再生できない恐れがあるので、音声トラックを分離後16ビットに変換するという作業が必要になった。元の音声出力から何度も変換するのはあまり気持ちがよくないが致し方ない。しかし作業自体はAVISYNTHの音声関係のフィルタで処理できることが分かったので、特に手間が増えるということはない。

映像-音声がH264.+LPCMという組み合わせなので、ファイル形式についてはとりあえず以前と同じmkvにしておく。mp4でも良いみたいだけど今のところ敢えて切り替える必要は感じない。しかし数年前は「これからはmkvの時代だぜ!」って思ってたけど、あまり一般的になってない気がするな。

BD化したいソフトはこれまでに大体処理してしまっていて、今すぐに作業する当てがないので、オーサリングについてはしばらく置いておく。まあしかし、以前使っていたTMPGEnc Authoring Works 5かmultiavchdで大体の用は足せるんじゃないかと思っている。

 

以上キャプチャ-エンコード環境の概要をメモ代わりにまとめてみたが、もっと手軽な方法としてBDレコーダーの外部入力から普通に録画する方法も試してみたところ、意外ときれいに録れることが分かった。正直言ってPCで時間をかけて加工して得られる画質に対してそれ程劣らない気がするので、今からアナログ映像のデジタル化を始めようという人は余計なことを考えずにレコーダー録画で済ませるのが吉であろう。