アナログキャプチャ最終章(前編)

2年半程前にPCを新調して64ビットosに移行したら、それまでのキャプチャ/エンコ環境が軒並み使えなくなってしまった。とりあえずキャプチャカードをbmdのINTESITYからINTENSITY PRO 4Kに買い替えてそのまま放置していたわけだが、いい加減LDも処分したいので冬休みを機に腰を据えてキャプチャ/エンコ環境の再構築を図った。(記事タイトルの「最終章」は、これを完成形としてこれ以上環境をいじりたくないという決意表明のつもり)

INTENSITY PRO 4Kに付属するキャプチャソフトだとコーデックが無圧縮か画質イマイチなMJPGしかないので、可逆圧縮で録画したければアマレコTVというソフトを使うのが一般的らしい。のだが、導入事例を真似てキャプチャしてみるもドロップフレームが頻発してとても使えない。回避方法があるのかもしれないが、もう考えるのが面倒になったので標準ソフトで無圧縮録画することに。録画用に500GBのSSD2台でraid0を組んだので速度は勿論、容量的にも2時間分程度は録画できるかと思う。

キャプチャ経路の接続は簡単なように見えて色々とトラブルが続き、長々と紆余曲折した結果、LD>(コンポジット)>AVアンプ>(HDMI)>PC(INTENSITY)となった。トラブルの最も大きな原因はINTENSITY PRO 4Kの入出力の扱いづらさ。さっきまで普通にキャプチャできてたのに突然入力を受け付けなくなるといった障害が起こり、あれこれ接続を変えてみて何となく推察できたのは、普通のAV機器のように入出力をAVアンプに繋いでしまうと何らかの衝突が起きて入力できなくなるのではないかということ。キャプチャ専用としてTV出力を諦めるのが最短の解決法なので現状はそれで行くことにした。

実はINTENSITY PRO 4Kの入出力はアナログ用の端子もあるので、LDとPCを直接接続することも可能ではある。それで行ければ出力側だけをAVアンプに繋げて解決となるのだが、やっぱりここにも障害があるのであった。INTENSITYにはSD画像入力をHD解像度にアップコンバートする機能もあり、解像度一杯に横幅を引き延ばすか横に黒帯を付けてアスペクト比を保持するかを設定出来る事になっているが、実際アスペクト比保持の設定でキャプチャしてみると、画像の上下が切られた状態での録画となった。どこが間違っているのかと設定を見直してみてもそれ以外の項目はなさそうなので、それでは後処理でアスペクト比を調整すればいいかと横長画像でキャプチャすれば、今度はアンダースキャン気味に入力されるのか、画像の上端と左端に変なノイズが乗ってしまう。一般用のキャプチャカードとしてはかなり評価の高い製品ではあるが、SD入力のいい加減さはおまけ程度の機能ということなのだろうか。よその紹介記事とか見てても、当たり前だけど今どきはHDMIキャプチャについてしか解説してないんだよね。機能の説明として「アナログ入力もあるよ」とは書いてあるが実際どうなるかまでは、まあ必要がなければやらんよな。自分の場合もコンポジット入力だけで他のアナログ入力については試してないし。

翻ってAVアンプ経由でのキャプチャはどうかというと、マランツのSR6008という製品だが、先のような問題が全く無く、しかも結構きれいにアップコンバートしてくれるので議論の余地なくこちらが入力経路となったのであった。

これでようやくキャプチャできるところまできたが、今度は録画した動画をエンコードしないといけない。(後編に続く)